長襦袢は、着物の下に着る衣類です。汗や皮脂から着物を守り、着物の滑りをよくし、衿元や袖口から見える部分で装いを整えます。外からは少ししか見えませんが、着姿と着心地を大きく左右します。
長襦袢の役割
- 汗や皮脂が着物へ直接付くのを抑える
- 着物の裾さばきをよくする
- 衿元の形を整える
- 袖口や振りから見える色を楽しむ
- 体温を調整する
主な素材
正絹
肌なじみがよく、柔らかな着心地です。礼装からおしゃれ着まで幅広く使われますが、水分や摩擦による縮み・色落ちに注意します。
麻
吸湿性と通気性があり、夏に向きます。張りがあり、汗をかく時期に扱いやすい素材です。
化学繊維
洗える製品が多く、日常使いに便利です。静電気や蒸れを感じる場合があるため、季節と体質に合わせます。
袷・単衣・夏物
袷の長襦袢は胴部分に裏地があり、単衣は裏地を省いた仕立てです。夏物は絽、紗、麻など透け感と通気性のある生地を使います。
着物の衣替えと完全に同じ日に替える必要はなく、気温に応じて長襦袢を先に軽くする方法もあります。
着物に合う寸法
特に重要なのは袖丈、裄、袖幅です。長襦袢の袖が着物より長いと振りからはみ出し、短すぎると袖の中で落ち着きません。譲り受けた着物と手持ちの長襦袢を組み合わせる時は、着用前に確認します。
半衿と衣紋
長襦袢には半衿を付けます。礼装では白の塩瀬や刺繍半衿、普段着では色柄の半衿も楽しめます。衿芯を入れると形が安定します。
衣紋抜きは衿を後ろへ抜いた形を保つ補助具です。必須ではありませんが、自分で着付ける時に便利です。
着用後の手入れ
長襦袢は着物より汗や皮脂を受けやすい衣類です。衿、脇、背中を確認し、素材に合う方法で手入れします。洗える表示があっても、半衿や縫製、縮みの差を確認してから洗いましょう。
まとめ
長襦袢は、着物を守る下着であると同時に、着姿を整える土台です。素材、季節、寸法を着物に合わせることで、衿元が安定し、長時間でも快適に着やすくなります。

